3. 話をどう組み立てるか@ ――「基本の三段構成」と「導入」

 「話の組み立て方」としてよく知られているものに,小学校の作文の授業で習った「起承転結」があります。学生時代に,レポートを書くときは「序論・本論・結論」で展開するように指導された人もいるかもしれません。
 プレゼンテーションでは,多くの場合,「導入・本論・結び」という三段構成にします。

◆ プレゼンテーションの基本構成(三段構成)

 「導入」で聞き手の興味をかき立て,「本論」で伝えたいポイントをアピールします。「結び」では,原則的に新しい情報は加えずに,まとめを簡単に行います。
 また,本論では,3つ程度のポイントを柱として定め,話をするとよいでしょう。いろいろなことを詰め込みすぎると,聞き手は消化不良を起こしてしまいます。
 聞き手の集中力の高まりを考慮すると,導入と本論に力を入れて,結びはあまりしつこくしないのがコツです。それぞれの配分は,導入20%,本論70%,結び10%を目安にするとよいと思います。

◆ 「導入」の2つの目的

 導入には,大きく2つの目的があります。
 1つは,聞き手にこのプレゼンテーションを「自分ごと」としてとらえてもらうことです。最初に「自分には関係のない話だ」という印象を持たれてしまうと,相手は心を閉ざし,その後いくら興味深い話をしても,伝わらないでしょう。「自分ごと」としてとらえてもらうためには,プレゼンテーションの趣旨を説明する際に,「自分に関わることだ」という認識を持たれるようにする必要があります。
 もう1つは,聞き手が安心して話を聞ける心理状態をつくり出すことです。それには,プレゼンテーションの概要を説明し,全体像を理解してもらうことが大切です。

◆ 「導入」のすすめ方

 プレゼンテーションの導入では,次のことを行います。

@ 挨拶
 最初に,自分の所属と名前を大きな声ではっきりと述べ,「よろしくお願いします」と挨拶します。明るい声を出して,好意的な雰囲気をつくることが大切です。
 話の冒頭で,「若輩ですが」「専門外なので」「準備期間が短くて」などと,予防線を張る人もいますが,おすすめできません。言い訳をしているように聞こえるし,そもそも聞き手には不要な情報だからです。
A 趣旨説明
 趣旨説明では,聞き手に「自分にも関係のある話だ」と感じてもらうことが大切です。できるだけ,聞き手の仕事内容や立場,利害などに絡めて話すようにするとよいでしょう。
 相手になじみのある話題を出して,関係性を強調する話法を,聞き手と話し手の間に橋を架けるという意味で「ブリッジング(bridging)」と呼びます。政治家が地方を遊説するときに,ご当地ネタを入れるのもブリッジングの一種です。
B 概要説明
 「要旨」あるいは「発表概要」などのスライドを用意し,プレゼンテーションが概ねどんな流れになるのか明確にしましょう。同時に,話す時間質疑応答の有無などについても伝えておきます。
 概要説明で流れを示すことで,聞き手は安心してプレゼンテーションに臨むことができ,それがわかりやすさにもつながっていきます。

Back to Page 1.

Page 2.

 

 

 

目次へ戻る