8 目標利益達成のための諸施策A(変動費の削減)


◆ 変動費の削減による損益分岐点の変化

 次に,変動費の削減による利益の増加を,同じく具体的な事例で考えていきましょう。

 演習2 

 演習1と同様に,A社の先月の経営成績は,売上高:5,000万円,変動費:2,000万円,固定費:2,500万円,利益:500万円でした。先月の損益分岐点売上高および損益分岐点比率を求めてください。
 今月,変動費を10%削減できるとすれば,利益はどれだけ増加するでしょうか。また,今月の損益分岐点売上高および損益分岐点比率を求めてください。

【解答】
 (先月)演習1と同じです。
   売上高:5,000万円

   変動費:2,000万円 ➡ 変動費率:

2,000万円
―――――
5,000万円

=40%

   固定費:2,500万円
   利 益: 500万円

   損益分岐点売上高:

2,500万円
―――――
 1−40%

≒4,167万円

   損益分岐点比率:

4,167万円
―――――
5,000万円

≒83%

 (今月)
   売上高:5,000万円(変化なし)
   変動費:2,000万円× 90%=1,800万円(−200万円,−10%)

   変動費率:

1,800万円
―――――
5,000万円

=36%(−4ポイント)

   固定費:2,500万円(変化なし)
   利 益:5,000万円−(1,800万円+2,500万円)=700万円
       (+200万円,+40%)

   損益分岐点売上高:

2,500万円
―――――
 1−36%

≒3,906万円

            (−261万円,−6%)

   損益分岐点比率:

3,906万円
―――――
5,000万円

≒78%(−5ポイント)

【解説】
 今月の売上高は変化しませんが,変動費が2,000万円から1,800万円へと200万円減少した分,利益が200万円,40%増加しました。
 変動費率は36%に低下したため,限界利益率は64%に上昇しました。その結果,損益分岐点売上高は261万円,6%低下しています。損益分岐点比率は83%から78%へと低下し,経営基盤が強化されました(図表12)。

            図表12 変動費の減少による利益の増加


◆ 変動費の削減策

 変動費を削減するためには,製造部門におけるコストダウンや製品率向上などの取り組みが重要です(図表13)。

                  図表13 変動費の削減策の例

費用の削減策(1)

変動費の削減

原価低減(コストダウン)

製品率向上

仕掛品削減

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