1. 整理をする目的は何か

 働き方改革の実現に向けて,各社で残業削減の取り組みが行われています。あなたの職場ではいかがでしょうか。
 私は,各社のリーダーから「いざ早く帰ろうと思っても,そう簡単にはいかない」という悩みを聞くことがあります。また,「仕事にムダはない」「これ以上,効率化できない」と嘆く人にも出会います。
 そういった人たちに私が提案したいのは「整理」です。「なんだ,もっと高度なテクニックを知りたいのに」という声が聞こえてきそうですが,整理を侮ることなかれ。整理術を身につけると,あなたの仕事はさらにはかどります。そのやり方をメンバーと共有すれば,チームとしての成果も表れることでしょう。

◆ 整理の目的は「仕事の生産性」を高めることにある

 「仕事の生産性」を高めるためには,整理をすることが有効です。
 最近よく耳にする生産性という言葉は,オフィスワークをしているかたにとってはいまひとつ理解しにくいかもしれません。そのような場合は,「定時内にいま以上のアウトプットをするにはどうしたらよいか」「会社の売上げに貢献するために自分にできることは何か」を考えてみましょう。
 これらを行うためには,集中して仕事ができる環境を整えることが大切なことがわかるはずです。

◆ 整理をすることで期待される「2つの効果」

 整理をすることで,次のような2つの効果が期待できます。

@ 仕事が速くなる
 1つは,時間のムダづかいを減らすことによって,仕事が速くなることです。
 時間のムダづかいの代表的なものは,探しものをする時間です。あるメーカーが調べたところ,ビジネスパーソンが探しものをする時間は1日あたり平均37.5分だそうです。

 つまり,整理をしない限り2日間で1時間,5日間で3時間を超えるロスが発生するということ。「いまは忙しいから,あとで整理すればいい」と思っていると,雪だるま式に時間をムダづかいしてしまいます。
 もちろん,探す時間をゼロにするのは難しいと思いますが,整理をすれば確実に時間の短縮が図れます。しかも,すっきりした環境に身を置くと心が休まり,リラックスできるので,大切な仕事に集中できる時間と環境をつくることができるのです。
A 仕事のミスが減る
 もう1つは,仕事のミスが減ることです。
 あなたのデスクの上には,山積みになった書類やファイル,マニュアルなどはないでしょうか。標高の高さを自慢している場合ではありません。いますぐ整理をはじめましょう。
 書類やモノであふれたデスクで仕事をしていると,ミスをしやすくなります。
 忙しいときは,しかかり中の書類を元の位置に戻すのが面倒くさくなって,次から次へと上に重ねていきがちです。こうしたことを繰り返していると,上にある書類に比べて,下にある書類を目にする機会が減っていきます。これが大事な書類を失くしたり,仕事の優先順位を狂わせたり,納期に遅れたりする原因になります。
 わずかな時間でできる整理をするだけで,こうしたミスを激減させることも可能になるのです。

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