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1. チームワークを強化するための「3つのポイント」


◆ 「チームワーク」は自然に発生するものではない

 当然のことですが,組織に必要なメンバーの頭数さえそろえば,そこに自然と「チームワーク」が生まれるわけではありません。
 また,積極的なメンバーを集めれば,組織が活性化すると考えがちですが,チームワークの意識が乏しいそうしたメンバーがこぞって「オレが,オレが!」と自己主張をはじめれば,チームワークは崩れます。これはまさに「船頭多くして船山に登る」の状態であり,目標を達成するどころか,チームが分裂へと向かってしまいます。
 こんなことだったら,むしろ消極的な指示待ち体質のメンバーを集め,彼らを厳格なマネジメントで縛りつけたほうが,はるかに生産性は上がることでしょう。実際に,超ワンマン経営者に率いられた従順な社員ばかりの会社が,好業績をあげる例はいくらでもあります。
 会社組織を現実的に見た場合,メンバーの能力や特性,仕事に対する意欲,働く理由など,彼らの背景は実に種々様々です。こうした多様なメンバーをまとめ,「強いチーム」をつくりあげるには,リーダーによる積極的な働きかけが欠かせません。
 リーダーに求められていることを,あらためて確認しておきましょう。

 メンバーそれぞれの能力を最大限に引き出し,相乗効果を発揮できるチームワークを形成し,より高いレベルで目標を達成すること

 ひとたび,チームワークを醸成する効果的なモデルが確立されれば,長期にわたって成果をあげ続けることが可能になります。しかし,それは一朝一夕でできあがるものではありません。
 そこで今月の特集では,強いチームをつくるためにリーダーが常に意識し,実行すべきことを3つのポイントに絞って解説していきます。

@ チームワーク意識の浸透
 組織内にチームワーク意識を浸透させるには,メンバー全員が目標やルールを共有する

など,意識と行動の両面でベクトルを一致させなければなりません。
 そのためには,リーダーは会議やミーティング,個別面談などを通して,メンバーとのコミュニケーションやフォローアップを定期的に行う必要があります。
 その際,より効果的にコミュニケーションを行うためにはどうしたらよいか,第2章〜第4章で解説します。

A モチベーションの維持
 人間のモチベーションは常に変化します。メンバーがやる気を失うか,それとも本来の力以上のものを発揮できるかは,組織を運営するリーダーに左右される部分が多く,まさにリーダーの腕の見せ所と言ってもよいでしょう。
 また,ポテンシャルの高いメンバーほど,感情の起伏が激しく,モチベーションにもムラがあるなど,扱いが難しいこともあります。そのようなメンバーを上手にマネジメントできるようになれば,リーダーとしての株も上がります。
 リーダーの責務の1つとして,メンバーのモチベーションを高め,それを維持することがあげられます。そのための方法を,第5章〜第7章で解説します。

B 組織力の強化
 部署の統廃合がすすみ,人事異動も頻繁に行われる中では,出身母体の異なる社員が同じ職場で働くケースも増えています。正社員だけ見ても,プロパー社員と中途採用の社員,短時間勤務の社員もいます。さらに派遣社員,契約社員,パートタイム従業員,場合によっては,関連会社,協力会社,子会社の社員が加わっているかもしれません。
 このような複雑なメンバー構成において,チームワークを最大限に発揮し,相乗効果を生み出すためには,組織力の強化が求められます。
 また,組織の永続的な発展と繁栄のためには,中長期の視点に立ち,次期リーダーを育てることも大切です。そのためにリーダーができることについて,第8章〜第10章で解説します。

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