画一的から個別的なコミュニケーションへ
仕事はさまざまな人とコミュニケーションをとりながら進めていくことが多く,コミュニケーションがうまくいくかどうかで,その成果や結果が変わることがあります。
職場のリーダーとして,メンバーとのコミュニケーションは重要です。リーダーは,メンバーのモチベーションを高めて行動を促し,チームの成果を上げていくことが求められています。このように,「人を通して成果を上げる」ためには,仕事の指示や業務支援におけるコミュニケーションの「質」を上げて,メンバーがより快適で効率的に行動できる環境をつくっていく必要があります。
自分自身のメンバーに対するコミュニケーションを振り返ってみましょう。何かを伝えるとき,仕事を依頼するときなど,どのように伝えていますか。メンバーへの伝え方はいつも同じで,誰に対しても変わらないスタイルで伝えているリーダーをよく見かけます。なぜなら,リーダー自身が経験や成功体験,価値観などをもとに,「自分のやり方」というものを持っており,それが機能することも知っているからです。
しかし,このように画一的なコミュニケーションは,チーム全体に機能する場合もありますが,伝え方などのスタイルが固定化されることによって各メンバーとのやり取りも画一的になってうまくかみ合わず,メンバーが思い通りの実力を発揮できなかったり,時間がかかってしまったりする場合もあります。メンバーがそれぞれ実力を発揮し,成果を上げていくためにも,各人に合わせた個別的なオーダーメイドのコミュニケーションが求められています。
人それぞれ快適に思考し活動できる環境がある
環境は,人が何かを考え,行動するときに大きな影響を及ぼします。例えば,ある業務を数名のチームで進める場合,リーダーが「この業務はスピード重視で取り組もう!そして何よりも結果を出すことに集中しよう!」とメンバーに方向性を伝えたとします。すると,「よし,スピード感を持って行動してよい結果を出すぞ!」と張り切るメンバーがいる一方で,「未経験の業務はじっくりと時間をかけてやりたいし,
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