メンバーの話を聴くメリットはわかっていても……
職場のリーダーであれば,誰もが次のように望んでいることでしょう。
・必要な情報を確実に得たい
・コミュニケーションを活性化し,風通しの良い職場にしたい
・メンバーのモチベーションを高め,パフォーマンス向上を図りたい
そのために「聴き上手であるべき」と頭ではわかっていても,いざメンバーを目の前にすると話をしっかり聴けなくなってしまう。そんなパターンが多いのではないでしょうか。
どうしてそうなってしまうのか,どうしたら“聴くモード”になれるのか,それを考えてみましょう。
頑固な先入観がじゃまをする
傾聴のスキルを駆使する大前提として,この人の話を聴いてみようという“心の姿勢”が必要です。そのじゃまをする代表選手が“先入観”ではないでしょうか。あなたの先入観はけっこう頑固かもしれません。「また○○さんか。どうせ大した話じゃないだろう」という先入観に縛られると,心の姿勢が整わず,聴くモードになれません。
「どうせいつもの調子だろう」「忙しいのに面倒くさいな」「良い話のわけがない」「どうも彼(彼女)は苦手だ」「話が噛み合わないんだよなぁ」……などといった先入観を取り払うことが,傾聴の第一歩となるでしょう。
認識の修正を試みる
「どうせ大した話じゃないだろう」というのは,あくまでも聴く側の思い込み(先入観)にすぎません。まだ聴いていないのですから,どんな話かわかるはずがないのです。仮につまらない話だったとしても,「やっぱりね。聴いて損した」で終わらせてしまっては,いつまでも聴き上手にはなれません。
「相手は大事なことを伝えたかったのだけれど,自分の聴き方が悪くて引き出せな
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