実際の会社の“貸借対照表”を読んでみよう

◆ 貸借対照表の年次変化をみる

 次の表はある会社の2016年から2018年の貸借対照表と損益計算書(要旨)の年次変化を示しています。これらから,どのようなことがわかるかをまとめてください。

 解答例

 この会社は3期にわたって売上高が減少し,営業利益の赤字が続いています。
 2018年12月期の@資金の調達状況は,総資本に対する純資産の割合は61%程度と高い水準です。ただし,純資産は大きく減少し続けています。A資金の運用状況では,流動資産は固定資産の2.5倍強で,資金の多くが流動資産となっており資金が多くあるようです。ただし,圧縮されたとはいえ商品が91億4352万円と多い状態です。B支払能力は流動資産が流動負債の2倍以上もあり,余裕がありそうです。ただし,現金,受取手形などすぐに使える資金は多くない状態です。C財政の健全性では,固定負債と純資産の合計が145億1624万円。それに対する固定資産は58億3049万円と一見余裕がありそうにみえます。ただし,この3年間で土地,建物をかなり処分しており,固定資産を大きく減らしていることに注意する必要があります。(貸借対照表などは株式会社大塚家具の有価証券報告書より作成)

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