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プレゼンテーションソフトを使った資料への転用
読者の中には,プレゼンテーションソフトを使って,報告書・企画書・提案書などをつくる人も多いと思います。ピラミッドストラクチャーは,これらのビジネス文書への転用が簡単です。サブイシューごとのツリーが章立てに,一番下のボックスがそれぞれ1枚のスライドの内容に当たります。
ピラミッドストラクチャーを作成する過程で,すでに全体の構成やストーリーができているので,すぐに目次が作成できるわけです。
さらに,スライドを作成するときには,1枚のスライドの中も,主張と根拠の形をとって論理的な構成になっていることを意識しましょう。1枚のスライドは,タイト
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ル・メッセージ・ボディの3つのパートから構成されます。
●ボディ:ピラミッドストラクチャーを作成するステップのCで集めてきた定量的な
データを「グラフ」にしたり,定性的な情報を「箇条書き」や「図表」などの形に
まとめたりしたものです。いわゆる「事実」がボディの部分に記載されます。
●メッセージ:ピラミッドストラクチャーの一番下のボックスに書いた文章を転記し
ます。この文章はもともと,ボディに記載されている「事実(データや情報)」か
ら言えることを文章にした,示唆でした。ここに書かれたメッセージは,サブメッ
セージ,メインメッセージへと論理的に組み上げられ,端的な主張へと要約されて
いきます。つまり,各メッセージは,その事実をどのように推測・解釈し,プレゼ
ンの結論である「自分の意見」につながるのかを文章で説明したものです。
●タイトル:メッセージを要約したもの,つまりこのページで最も伝えたいことがタ
イトルになります。
ピラミッドストラクチャーを活用したプレゼンの効果
ピラミッドストラクチャーでは,最初に相手のことを具体的にリアルに思い浮か
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べ,メインイシュー(相手が知りたいことや興味のあること)を起点に,自分が言いたいことをまとめていくものでした。したがって,ピラミッドストラクチャーを使った資料はおのずと,相手にとって受け取りやすい形に主張がまとめられています。
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さらに,ピラミッドストラクチャーを応用して資料を構成すると,「メッセージ」の部分だけ読んでも,そのプレゼンで何を伝えたいのかがわかります。時間がない読み手も,全部を読み込まなくても概要が把握できるわけです。時間がないといっても,内容によっては,何を根拠にそう考えたのかもっとくわしく確認したいこともあるでしょう。そのような場合にも,ボディに根拠となるデータや情報が記載されているので,すぐに事実認識の相違や解釈の相違について確認できます。
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