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◆ あなたの説明は相手に伝わっていますか?
職場でも物知りで知恵袋としても知られているAさん。いろいろな場面で説明や発表の機会があるのですが,なぜか聞いている皆さんはいま一つ納得できない様子。そんな光景を目にしたことはありませんか。
・「なんでそんなことがいえるの? 理由を説明してほしいな」
・「え,それだけなの? もっとほかにもあるんじゃないのかな。何か偏っているよ うな…」
・「うーん,間違ってはいないんだけどねぇ…」
このような思いを聞き手が持つことはけっこうあることです。
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これはAさんがせっかくの知識を相手に伝えるときロジカルに相手に伝えていないからです。「なんでそんなことがいえるの?」と思った人はAさんの出した意見・結論に根拠を見出すことができなかったのでしょう。
「え,それだけなの?」と思った人はAさんの出した結論にほかにも違う答えが存在すると思ったので物足りなさを感じたのでしょう。
そして「たしかに間違ってはいないんだけどねぇ」と思った人は自分の求めている情報と違う領域から情報を出されたので間違ってはいないけど自分の欲しいものではないと思ったのでしょう。この「ロジカルさ」というのはどういう考え方のことをいうのでしょうか。
では「ロジカルシンキング」を定義してみましょう。
◆ ロジカルシンキングの定義
ロジカルシンキングの定義は以下の4つにまとめることができます。
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@ 一貫して筋が通っているように考えること
A 正しく考えること,正しく判断すること
B 客観的に物事をとらえること
C 効率的に答えを導くこと
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@一貫して筋が通っているというのは話の流れに整合性があることです。もう少しわかりやすくいうと矛盾がないことです。人間は話の展開を文脈でとらえようとしますから少し前に逆のことを言っている場合に「あれ?」と思ってしまうわけです。
A正しく考えることというのは「つじつまが合っている」ということです。これも@と似ていますが,@は屁理屈をこねて無理やり話を合わせることもありますが「正しく考える」ということは「正しさ」がなくてはダメということです。
B客観的にとらえるというのは「思い込み」を排除することです。経験豊富な人ほどこういうときにはこうすればいいんだというマイルールを持っていて当然のようにそれを当て込もうとします。思い込みがズバリ当たることもありますが,それはロジカルに考えた末のことではなくなります。
C効率的に答えを導くとは本筋に関係ないものには手を出さずに必要なものだけ回答を出すようにすることです。これは時間の節約になるとともに回答の品質をアップさせます。
@〜Cはごく当たり前の考え方に思えるかもしれません。しかし,思っていることと実践することは大いに違ってきます。のちほど演習がありますので試してみてください。
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@ 一貫して筋が通っているように考えること
A 正しく考えること,正しく判断すること
B 客観的に物事をとらえること
C 効率的に答えを導くこと
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