1. まずは職場全体の言葉づかいを見直そう


◆ 新入社員の言葉づかいは?

 職場に新入社員を迎えるとき,最も気になるもののひとつが「言葉づかい」でしょう。「いまどきの若者は,言葉づかいがなっていない」という管理職からの声が,少なからず聞かれます。
 雑誌やネットの記事でも「こんなとんでもない言葉づかいの新人がいる!」と,面白おかしく書きたてるものが,よく見られます。
 「入社動機を尋ねたら,お母様にすすめていただいたから,と答えた」
 「お客様に向かって,まじっすか?と言って,クレームになった」
 「先輩や上司をちゃんづけ,君づけで呼んだ」
など,例を探せばいくらでも出てきます。
 これでは,職場での評価は下がり,仕事もスムーズには運ばないでしょう。
 しかし,こうした事実があったとしても,学校の教育が悪い,親が悪いと非難したり,本人を「常識がない」と責めたりしても,何にもなりません。

◆ 上司,先輩から手本を示そう

 職場に入ってきた新人を指導・教育するのは,上司や先輩そして職場全体の責任です。「そんなことは自分の仕事ではない」と避けてしまうようでは,事態は改善しません。新入社員と接するすべての人が,「言葉づかいの手本を示し,教えてやろう」という気持ちを持ちたいものです。それがあってこそ,新入社員も,また職場全体も向上します。
 ほとんどの新入社員は,職場に入るにあたって「社会人らしくきちんとしなければ」という緊張感を持っています。また,「1日も早く,きちんとした言葉づかいを身につけたい」という向上心もあります。
 しかし,それに応えられる上司や先輩が職場にいなかったらどうでしょう。「中高年の管理職のほうが,よほど言葉づかいが横柄,ぞんざいだ」と失望する新入社員も,また少なくないのです。

言葉づかいチェックリスト

・次の10項目について

 (1) 自分の言葉づかいについて

[  ]@ 誰に対しても明るく挨拶し,呼ばれたら「はい」と応じている
[  ]A 部下・後輩をあだ名で呼んだり「お前」「あいつ」などと言うことはない
[  ]B 女性社員をちゃんづけにしたり,「女の子」などと言うことはない
[  ]C いつでも敬語を正しく使っている自信がある
[  ]D 敬語を間違えた人がいたら,指摘し,指導できる

 (2) 職場全体の言葉づかいについて

[  ]E 社員同士が,明るくはっきりとした挨拶,返事をしている
[  ]F 社員同士で節度のある呼び方,話し方をしている
[  ]G「言葉づかいが良い」と思える社員が多数いる
[  ]H 社員同士,お互いに言葉に気をつける雰囲気がある
[  ]I 外部の人から「応対が丁寧」「感じがいい」などとほめられる

 新入社員を迎える前に,まずは自分の,そして職場全体の言葉づかいを見直しましょう。上に掲げた「言葉づかいチェックリスト」を参考に,振り返ってみることをおすすめします。

◆ セルフチェックのポイント

(1) 自分の言葉づかいについて
 すべてに○がつく人はそうはいないと思いますが,少なくとも@は○でありたいものです。A,Bについて「親しいのだから,かまわない」と思っていては要注意。「親しき仲にも礼儀あり」の心がけがないと,職場全体のマナーが乱れます。C,Dに○がつかなかった人は,新入社員が入ってくるまでに勉強しておきましょう。
(2) 職場全体の言葉づかいについて
 Eは,すべての基本となるもので,これができてこそFも実現します。G,Hは,外部の顧客と接することが少ない職場であっても,社員同士の日常会話で判断できます。Iも,取引先,関係部署との電話やメールでのやりとりを含めて考えれば,何らかの評価を受けているはずです。

 これらのチェックをもとに,新入社員を迎え入れるにふさわしい職場環境をいまから整えておきましょう。

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